研究者へ寄付
ナノテク・材料

究極の顕微鏡で新たな世界を開く:電子スピンが見える究極の顕微鏡による新物理学

吉田 靖雄 准教授 ヨシダ ヤスオ
所属
金沢大学 理工研究域数物科学系
研究分野
薄膜、表面界面物性
キーワード
物性物理学、低温物理学、走査トンネル顕微鏡

 私たちの生きる世界は全てのものが原子や分子が組み合わさって形作られています。私たちの研究室ではそのような原子や分子の無限の組み合わせから、私たちの生活を一変させ世界を変える材料の開発を目指して研究を行っています。特に私たちは量子の力でミクロな世界を調べることができる究極の顕微鏡を使って原子一つ一つのサイズから材料を観察することを得意としています。

 リニアモーターカーや量子コンピューターを実現する超伝導体、私たちの生活に欠かせない様々な磁石、未来社会への大きな貢献が期待される燃料電池用触媒などなど、さまざまなモノを原子レベルで調べて、それらの材料の未解決問題の真相に迫る研究や、ミクロな世界でのまだ誰も知らない現象を探索する研究を行っています。
 
 また、そのような究極の顕微鏡を使うだけでなく、さらにその性能を高めるために世界に二つとのない新しい顕微鏡の開発も同時に行っています。世界の誰も持っていない装置をDIYすることで、世界の誰も見たことのない世界をのぞき見ることができると信じています。

 これらの研究をさらに推進するために寄付のご協力のほど、よろしくお願いいたします。


ダウンロード
研究概要 (2,756 KB)
外部サイト
所属の詳細はこちら
吉田 靖雄 准教授 ヨシダ ヤスオ
寄付する 寄付方法
・返礼品
シェア
で応援

研究内容

超低温走査プローブ顕微鏡研究室

 我々のグループは、量子力学を応用した究極の顕微鏡、走査トンネル顕微鏡(STM)を用いた物性科学の研究を行っています。特に、非従来型超伝導体、ナノスケールカイラル磁性体、量子磁性体などに対し、マクロな分析手法だけでは捕らえきれないミクロな領域での原子構造解析、電子・磁気物性評価を通して研究を進めています。高感度の検出、高分解能での観察などを行うために、新たな装置開発にも力を入れており、超高真空・超低温・強磁場といった複合極限環境下で動作する顕微鏡の開発を行っています。

 また、量子スピン液体などの絶縁体で起こる興味深い物理現象をミクロに調べるために、原子間力顕微鏡(AFM)を応用した、極限環境下での新たな物性イメージング手法の開発も視野に入れています。更に、機械学習などを用いて、時間のかかるSTMの極限計測を高速化・高精度化するデータ駆動科学的手法の開発も行っています。

 本研究室は、2018年5月に始まったばかりの新しい研究室です。物理が好きな人だけでなく、何か新しいことがしたい、誰も見たことのないものを見たい、とにかくものづくりが好き、ひたすら細かい作業が好き、プログラミングが好きなどなど、意欲ある方ならどなたでも歓迎します。世界を驚かせる新しい発見や世界に二つとない装置の開発を目指して、一緒に研究を楽しみましょう!