低品質・偽造医薬品の実態と対策ならびに医薬品等の不適正流通抑止に関する研究

吉田 直子 准教授
金沢大学
医薬保健研究域附属AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センター

研究分野: 医療薬学、社会薬学、レギュラトリーサイエンス、医療系社会学

研究概要

偽造医薬品の存在は、人々の健康を脅かすだけでなく、医薬品の安全性や有効性に対する信頼を損なわせます。また、偽造医薬品の収益は、犯罪組織の資金源になると考えられており、更なる犯罪の拡大へと繋がることが懸念されています。私は、医薬品セキュリティ対策の強化に資するため、低品質・偽造医薬品検出法の開発を中心に、「低品質・偽造医薬品の実態と対策ならびに医薬品等の不適正流通抑止に関する研究」に取り組んでいます。
実効性のある対策を立案するため、継続的に流通医薬品の実態調査を行い、そこで入手した実在する偽造医薬品を対象として、分光分析や機械学習を活用し、その製剤学的実態解明ならびに検出法の開発を行っています。不適正流通医薬品についても、日々、変遷する流通ルートを把握し、予測することで、実情に合った監視・指導方法の立案を目指しています。
一方で、偽造医薬品や不適正流通医薬品による被害の発生要因の一つに、消費者がインターネット等を介して流通する医薬品に直接アクセスすることが挙げられます。個人の医薬品セキュリティに対する意識向上を図るため、得られた研究成果等の社会還元・普及活動として、積極的な危険情報の提供・注意喚起にも努めています。
これらの活動により、医薬品リスクから患者を守り、より有効かつ安全な薬物治療の恩恵を受けられるよう貢献していきたいと考えています。

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